【今更聞けない人必見】現役運営者が教える障害福祉サービス費受給の構造について

障がい者の福祉施設で働いているけれどもどのように障害福祉サービス費が入ってきているのかわからない人、これから新規で障害福祉サービス提供に参入したいと思っている人、通所している人やこれから通所を考えているけれどもどのように運営されているかを知りたいと考えている人

つまりは障害福祉サービス事業所の運営について大枠を知りたい人向けに記事を書きます。

結論から言うと、障害福祉サービス費は人数や行なったサービスによって入ってきて制度としてその上限は決まってきます。

福祉施設の運営に関わる3つの要素

障害福祉サービスの運営には障害福祉サービス費という運営に必要なお金が入ってくる構造があることで成り立っています。

私たちのようなサービス提供事業所はこの構造に則って運営しています。

サービスの提供については障害者総合支援法をはじめとした法律や厚生労働省令などが基となって構造が作られています。

構造基盤は簡単で事業所の規模や職員配置割合、提供する各種サービスによってサービス費の単価が決まっています。

その単価に実際のサービス利用者数や利用したサービス量を掛け算して出す感じです。

つまり以下の3つの要素で決まります。

  1. 単価:サービス種類、規模などでそれぞれ設定
  2. 加算:基本のサービスに追加して行ったサービス種類
  3. 数量:サービス利用した人数、付随するサービス数、日数

単価の設定について

サービスの種類によって単価設定は変わってきます。

例えば居宅介護や就労移行支援など一つひとつのサービスの種類で設定されています。

それから受け入れている人数規模や平均工賃額等で自身の事業所で受けられる単価が決定されます。

例えば就労継続支援B型事業所の場合で考えてみましょう。

単価は就労継続支援B型事業所という枠組みのなかで設定されます。

受け入れ人数の規模や平均工賃額などでその事業所の受けられる単価が決定されていきます。

そのため、例として事業所の1日の受け入れ上限は20名、平均工賃を1万円までとします。

今回の設定要素を整理すると以下のようになります。

  • 就労継続支援B型事業所
  • 受け入れ規模は1日20名までとする
  • 前年度の平均工賃額は5000円から10000円

この設定とすると、単価設定は571単位となります。

単位は1単位10円換算となりますので、利用者1人あたり5710円が入ってきます。

サービス提供体制整備による加算設定

利用者1人あたりで払い出しになる単価以外に加算というものがあります。

これはサービスの提供にあたり、どの程度の人員を配置しているかやどういった専門職を配置しているか、食事や送迎を行なっているか等が関係してきます。

ここでも例として事業所で食事の提供と行きと帰りの送迎、福祉専門職員を35%となるように配置したとします。

その他、ある一定の時にだけ適用されるものも考えます。

整理すると以下のようになります。

  • 食事の提供による加算
  • 送迎をすることによる加算
  • 福祉専門職員の配置による加算
  • 欠席時の連絡調整をすることによる加算
  • 新しい利用者がサービスを使い始める時にだけ適用される加算

この他にも適用できる可能性のある加算はありますがとりあえずこの程度にしておきます。

この設定とすると食事提供で30単位/人、送迎で21単位/回、福祉専門職員配置を 35%割合で配置のため15単位/人、欠席した際の対応で94単位/回、新規の利用の場合30単位/回となります。

サービスのを提供した数量について

単位についてはこれまでに説明した通りですが、これらは数量を掛け算して使います。

数としては日数や人数、回数などが該当します。

欠席時の加算は月4回まで、新規の利用者のサービスについて加算されるのは30日までという上限が定められています。

以下のような数がそれにあたります。

  • 利用する人数:例の事業所は20名/日が上限となっています
  • 提供できる日数:行政から認められるのは原則日数です
  • サービス回数:送迎なら行き帰りの2回となります

因みに原則日数というのは各月の日数から8日を除いた数になります。

設定を最大数量とすると人数は20名、提供できる日数は23日、回数はそれぞれですが送迎のみで考えると1人2回とします。

出てきた単位、数を用いて計算するだけ

あとはこれまで確認してきたそれぞれの要素を計算するだけです。

実際に計算するとどのくらいになるかがわかるかと思います。

計算は1人あたりの単位は571、それに対する人数20名。

かけることの日数23日です。金額に直すならかける10円です。

単位571×20名×23日×10円となりますね。これで基本報酬が出ます。

それから加算も同じ。食事は加算30単位×食べた人数。

送迎は21単位×往復2回×人数ですね。

福祉専門職員の配置で15単位×人数。ここで言う人数はその職員によってサービスを受ける人数なので20名となります。

欠席時の調整の加算は休んだ人数で新規利用にあたっての加算は30単位×新規の利用者の数ってことです。

これで全部出ますよね。

この金額を見て考えて欲しいところ

さて金額はこの記事を上から順番に見てくれば計算できると思います。

実際の金額を見てみてどうでしょうか。障がい者の就労に対する支援を行う場ではこのような資金の投入がされていると言うことです。

これらは私たちの税金で賄われているんですね。

この記事を書いたのは単に金額を自分で計算してみようということで書いてはいません。

この金額をそれぞれの事業所はどのように使っていますかということの振り返りに使って欲しいと思ったから書きました。

一般の企業ではこういった資金投入はない中で経営しています。

支援と言えば聞こえはいいですが、その内容は様々。

懸命に支援しているところもあれば、利益にしか興味がないようなところもあり色々な事業所があります。

他のデイサービスなどのようなサービスについても同じようなことが言えます。

本来のあり方と自分の勤めている、始めようとしている、そして通所している事業所はどんな事業所でしょうか。

色々な側面からその事業所を見ることはできます。サービスの内容やスタッフの人柄、事業所の雰囲気。色々です。

この機会に事業所のお金の使い方という側面からも見てみてはいかがでしょうか。

自分の働きたい、始めたい、そして通所したい事業所像がより一層明確になる助けになればと思います。

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