【障害福祉サービス費の構造】年功序列はこれじゃ無理でしょ?

こんにちは、リュウです。

今日は障害福祉サービスの事業所で働く人たちの給料のお話です。

さて、みなさんは事業所で働いたら給料をちゃんと払ってもらっていますか?

もちろん払ってもらっていないとなるとそれはそれで問題なのですが…。

支払われているとしたらそれはあなたが納得のいく金額でしょうか?

以前の記事でも僕たちの事業所はサービス費というお金によって賄われているというお話を書かせてもらいましたが、今回は給料と関連付けて書いていきます。

もう少し給料が上がらないかな?長く働けばどの程度の給料をもらえるようになるのかな?なんて考えている方。

まずは今回の記事を読んで事業所のお金の流れる仕組を理解しましょう。

それでは、以下解説です。

福祉サービスの事業所のお金の流れ

これまでも事業所運営のお金についての記事はいくつか書いてきました。

詳細はそちらの記事を参考にしてもらうとして、今回はざっくりお金の流れについての復習からです。

普段の事業所のお金の流れはこんなカンジ。

1,利用者が通所、もしくは入所する

2,サービスを提供する

3,提供したサービス内容に応じてその日ごとにサービス費が発生

4,次月にその合計を請求

5,行政の支給決定内容と照らし合わせて問題なければ2ヶ月後支給

6,事業運営に回される

こんな流れですよね?ざっくりとでいいので確認しておきましょう。

構造上の限度

さて、それでは事業所に入ってくるお金のところで考えてみましょう。

提供したサービスに応じてお金は入ってきます。

提供したサービスは法律上定められたサービスで、基準も示されます。

提供した支援に基づく報酬の限度

例えば就労継続支援B型の場合であれば基本的な就労訓練や生活支援等を行うための基本単価が設定されています。そして、特別な体制や支援内容であれば加算も。

ただ、基本単価も加算も指定された金額だけが入ってくる形ですよね。

他の事業のように自分たちでは勝手に決めることができません。

もちろん定められた基準より高度な支援を行ったとしてもお金は増えません。

利用者一人当たりへの支援に基づくお金には限度があるんですよね。

受け入れられる人数の限度

支援においては質も大切ですよね。

人数が多くなれば支援が行き届かないところも出てきかねないところ。

その他にも活動に必要なスペースを確保できないことになりかねませんしね。

ということで、事業所で受け入れられる人数も限度があります。

就労継続支援B型のうちの事業所の場合、1日20名で認可をとり、それ以上となった場合になると(基準にもよりますが)単価が減算されたりします。

まあ、何よりもサービス提供が行き届かなくなるので認可を超えて受け入れするのには限度がありますのでやりませんが…。

他の事業とは違い顧客を増やせばなんとかなると言うのも案外難しく、事業所数を増やすなどをしないと到底基準に沿った運営はできなくなります。

2つの限度があることで…

ということで、事業所のお金にまつわる2つの限度。

利用者一人当たりへの支援の報酬が決まっていること、受け入れられる人数には限りがあることでしたね。

これらによって言えるのは1つ。

1事業所あたりで入ってくるお金の金額は上限があるということです。

つまりこの限られたパイの中で僕らは運営していかざるをえないのが現実。

給料の支払いだしについて

限られた財源の中で僕たち運営の人間は色々なお金の支払をします。

事業所の家賃や送迎車のリース料、電気・ガス・水道の料金もあり、もちろん人件費も同じです。

人件費として支払えるお金は限りがあり、その財源を増やすにも限度があるということ。

他の事業であれば商品の料金を上げたり、顧客数を増やせばなんとかなるかもしれませんが福祉サービスを提供する事業所ではそれが難しいのです。

ということはある財源でなんとかやりくりするしか無いわけです。

これに対しての実施されている対応は?

財源には限りがあるので、それをいったいどうするか。

これについては国の方でも考えて加算という形で以下のようなものを準備しています。

福祉専門職員配置等加算、処遇改善加算、特定処遇改善加算

現場で働いている人ならばどれかは聞いたことがあるはずです。

これらを使って専門職員や現場の支援にあたっている人、中間管理の役割を担っている人たちへの処遇の改善に使うように設定されています。

ただ、これらの加算も制限はあります。

例えば来ている利用者一人当たりに対して加算を追加することや、月当たりのサービス費合計額の数%上乗せで事業所に支給するなどと言った形です。

無いよりは良いものの、決して大幅に財源が増えるという仕組みではありません。

構造をみてみると給料の金額がどうなっていくかがわかる

ここまでサービス費の支給構造について説明してきました。

いちばん大事なのは限度があるということ。

そしてここまでの説明を踏まえて言えるのは、給料として支給するにも限度があるということです。

利用者が通所してきてどんなに支援を頑張っても財源は一定額以上増えない。

そうなると今ある財源をもとに支給するしか無いという状況は目に見えてきます。

経験年数によって金額を上げていくのは…

決まった財源から給料を支払っていくということはその金額から頭が出てはいけません。

つまり徐々に昇給していくにも限度があるため支払えなくなる日はいずれ来るということ。

できることは経験年数の長い人に多く支払い、短い人に少なく支払うことで凌ぐだけです。

ということはスタッフの大部分が長く働いている人ばかりになるとそれは破綻します。

また、そんな支払い方をしているとただでさえ待遇が低いと言われる福祉業界なので若いスタッフは離れていきかねません。

僕の以前働いていた法人では年功序列で支払っていましたが、今まで通り昇給はあるようです。

が、その分ボーナス部分で調整をしているようで大幅に削減になっているとの話もあります。

こんなふうにどこかしらに歪みは来るんですよね。

どうしたらいいの?

給料が増えないんだけどどうしよう?なんて相談を受けますが答えは決まってきます。

思いつくものと言えば…。

・専門職となってもらえる手当てを増やす

・副業を認めてもらう

・我慢する

・その会社で働く意義を給料に置かない

・さっさとやめる

このぐらいじゃないかと思います。あとは自分の納得のいく答えがどれかということ。

ちなみに専門職となる手当てを増やすのは限界がありますし、お金のために資格を取るのはコスパは悪いです。時間もかかるし、お金もかかる、労力もかかる。

副業を認めてもらうのは現実的かと思いますが、本業にひびかないかどうかもありますし、体力的にきつくならない仕事を探さないと長続きはしません。

我慢するのは良いですが、生活が成り立っていくかどうかが問題ですし、行き過ぎた我慢は体に良くない。

その会社で働く意義を給料に置かないというのは、金額度外視で働くということですが、これもまた生活できるかどうかが問題で、仕事・お金にストレスはなくとも経済的なストレスは残ります。

さっさと辞めるのは案外いいかもしれませんね。やめて他の仕事をするというのも。福祉業界の人間がそんなことを言うのはいかがなものかと言われることもありますが、別に仕事をやめて自分で事業所をはじめるという選択も会って良いかも知れません。福祉の仕事もできるし、自分で事業をすれば無駄なことにお金を使わずに給料に回すことだってできます。

いつかくる決定のときのために

いずれの決定をしても何かしらのハードルはあるものです。別にやめることをすすめるというわけではなく、自分の生活が成り立つ方法で、納得のいく決定が必要になるときがあります。

そのためには日頃からこの記事に書いてある仕組みを理解して自分がどの決断をするかを早いうちから考えて行動することが必要だということです。

これまでの報酬改定の様子を見てみても、今後急激に、そして大幅に福祉業界の改善が進むとは安易に言えない状況です。

福祉の仕事というのは人に寄り添い、支援などを通して他者のことを考える仕事だと思います。

ただ、時には人のことだけでなく自分のことを考えることも大事です。

この記事を参考にしつつより色々な多くのことを学び、大事な時にすこしでも自分のためになる選択ができるようになってもらえればと思います。

自分を大切にできていないと、本当に相手のことを思った支援ができなくなることだってありますよ。

それでは、また。

最新情報をチェックしよう!