今日は福祉とは少し違う分野からのお話です。
どの分野かと言えば「投資」です。
さて、みなさん世界で有名な投資家と言えば誰でしょう?
有名な人は色々といますが、今日はその中でもオマハの賢人と呼ばれる「ウォーレン・バフェット」の明言からの記事です。
彼は現在も現役で投資を続けていますが、彼の投資手法はいわゆる「長期投資」。
ただ、誰しも長期投資はできますが、その結果は彼に並ぶことは難しいでしょう。
彼の長期投資におけるリスクマネジメントもまた今回ご紹介する名言にあるような考えを元に行っていると言います。
ということで今回はそんな彼の名言からリスクマネジメントについて書いていきます。
リスクはあなた自身が何をやっているか理解していない時に起こる
彼の語った言葉は世界中の人の注目を浴びます。
その中でも、このリスクに対しての名言は僕たちにも大変重要な学びを与えてくれます。
リスク=危険
リスクを語る上でまず必要なのはその言葉の意味ですね。
ネットなどで調べてみると色々と出てきます。
それらに共通するのは「将来」というキーワード。
そしてリスクという言葉からは「悪いことが起きる可能性」というニュアンスが読み取れます。
将来は誰しも見えないものである
ただ、リスクは「将来」のことであるのならば、それは誰しも見えないものです。
You Tubeで堀江貴文さんのチャンネルでは色々と視聴者から質問をウケていますが、その中でも「将来のことなんて誰もわからない」という言葉はよく出てきます。
つまり、ウォーレン・バフェットのように投資がいかにうまくても、堀江さんのように色々なことに挑戦を続けているような人にも平等に将来の不確実性なんてものは存在しているということですよね。
どんな人も確実な将来なんて知ることはできないのです。
彼らにできないことを僕らがやろうとしても同様にわからずじまいなわけですね。
将来は思い描くことしかできないが、つまりは思い描くことはできる
将来について知ることはできません。
ただ、それは「確実なもの」として知ることはできないということです。
ほんの十数年前であれば今のようにスマホやiPhoneが普及すると考えていたでしょうか?
それは限りなく「NO」であると言えるでしょう。
ここまで子供がネットを使ってYou Tubeに釘付けになるような世の中も想定していなかったと思います。
しかしながら、もしあなたがスマホやiPhoneなんかの素晴らしさを他の誰よりも知っていたとしたらどうでしょう?
またYou Tubeの様々な面での実用性の高さを知ったらどうだったでしょう?
少なからず将来を知るための材料を持っていたとは思いませんか?
「将来」とは現在の連鎖的積み重ねから生まれていく
どんなものにも始まりがあって、終わりがあります。
そしてその中における「過去」、「現在」、「将来」というのは連続した積み重ねからできています。
僕らの呼ぶこれら「過去」「現在」「将来」というのは一種の「点」です。
ある部分の起点となる「過去」とそれ以降の「過去」を1つずつ線で結んでいけばそれは現在の私達が学ぶ「歴史」になります。
ということは「将来」もまた「現在」からつながっていくものです。
「将来」というのも今後時代が進んでいけばいつか「過去」となるのですから。
「過去」をつないで「歴史」と呼ぶようになるのと同じ様に、「現在」と「将来」をつなぐことも可能でしょう。
だからこそ、僕たちは「確定したものでは無いものの」将来については少なからず推測は出来るのです。
将来を知るには理解が必要
では、実際にどの様に将来を推測するかというと。
「歴史」を見ていくのと同じことです。
「歴史」は色々なものが組み合わさってできたものであるため、それらの相互作用を見て「〇〇だから、こうなった」という見方をして組み立てられていきます。
ということは将来を推測する際には何と何が組み合わさってどんなことが起きるのかを推測することとなりますね。
要は何かの将来について推測しようと思うのであれば、その「何か」についての色々な情報を集めそれらがどのような相互作用で変化していくかを考えていく必要があるのです。
そしてそのためには集めた情報を整理し「理解」することで推測の精度をあげていくことができます。
これがバフェットの言う名言につながっていくこととなります。
バフェットのいう「理解」は将来への見通しが持てるかどうかにつながる
バフェットは冒頭でも述べたように「長期投資」を得意としていると言われています。
この「長期投資」もまた将来の利益を目的に行うこととなります。
短期・中期の投資に比べて長い期間保持し続けるわけですから、当然リスクは有るわけです。
それに対して彼は自分の投資しようとしている会社についてのコレまでの決算書を何年にも渡って目を通し、自分がコレだと思ったものにのみ投資しているのです。
つまり先に書いた情報である「決算書」に目を通して、「この会社の強みはなにか」、「今後も成長していくことができるか」といった視点で整理し、よく状況を理解した上で今後の業績に対しての自分なりの推測を行っているわけですね。
なので、彼はそういったことが自分ではしにくい「ハイテク」なものへの投資は行わないと話しています。
情報は集められ、整理も出来るが、その技術や業界に対しての理解が少ないため業績を推測することができないと。
彼の話していることは先程までの内容を見てみれば、「なるほど、そのとおり」ということであって、リスクマネジメントでは当たり前のことですね。
人間は忘れたり都合解釈することが得意
リスクについてのバフェットの言葉についても、将来への推測についての流れも分かりました。
ただ、わかったとしても僕らはそれを守ることができないことがあります。
つまりは理解できていないことはリスクとなるため避けるべきことであるということですね。
では、なぜ守ることができないのか。
それは人間が忘れる生き物であること、都合よく解釈したい(もしくは解釈する)生き物だからです。
投資においては色々な投資の場面を経験するとついつい投資に夢中になってルールを忘れがちです。
また投資ではお金が増えるという面もあるため、欲がでて本来はリスクがあるにも関わらずそれに突き進んでしまうことだってあります。
僕らの日常でもそれに似たことは多々あります。
例えばこのブログで書いてきたように事業所の運営では単価の算定や加算の申請などがありますね。
これらはお金(事業所の収益)となることから、たまに不正をしてしまう事業所もあります。
そういった事業所は上で書いたようにリスクがあるにも関わらず突き進んでしまうという状況に陥っているということです。
たった数十万・数百万のために、お金では変えない「品性」や「信用」をすてるというリスクを犯しているのですから。
自身が行っていることを理解することが大事
この様にバフェットの語ったリスクと理解の関係性は、決して投資だけでなく色々な面でのリスクマネジメントに役立ちます。
自分が何をしているのかを知ることがいちばん大事なんですね。
もし何かトラブルが合った場合に一番うまく解決する方法もまた「自分が今何をしているのかを理解すること」である程度解決することが出来るんですね。
リスク回避だけでなく、リスク事例が発生した場合の解決方法にもなりえます。
事業所のトラブル
よくあるのが、事業所と利用者とのトラブルです。
こういった時に行うべきは、事業所は何を提供するところなのかといったサービスの本質やそのサービス(本質的なサービス)を提供するために自分たちは何をすべきなのか(すべきだったのか)を理解することが大事なんですよね。
例えば就労支援であればあくまでも「就労」に係る支援を行う必要がありますし、GHであれば「生活」に関わる支援を行う必要があります。
またもっと言えばヘルパーサービスなどはできないところを補うという支援でしょうし、訓練施設であれば補うよりも訓練のための支援が必要になりますよね。
この様に自分たちがすべきことと「おこなっていたこと」を照らし合わせて、もし間違っていたなら「謝罪」、相手が提供すべきでないことを言っているのであれば「拒否」すればいい話です。
こういったことができないでいるとよくわからない揉め事でしかなくなって、泥沼化します。
バフェットのいう自分が行っていることへの理解というのはこういったことにもつながってくるのです。
日頃から自分の行っていることを理解する癖をつけよう
ということで、今回はバフェットの名言とリスクマネジメントについての記事を書いてきました。
リスクは将来についての見立てについての話であるため確定はできません。
ただ、それをより明確な見立て(本記事では推測と表現)とするには自分が行っていることへの理解が何より重要です。
ちなみに僕の場合は自分が行うことについて「自分は何のどんなものに基づいて今何をしようとしているのか」ということを考えます。
なので何か合ったとしても困らないわけです。
理由は立つし、どんな見立てでやってどんなことが起きたかを把握しているので説明にも困りません。
普段から意識しておこなうことでリスクマネジメントの練習にはなりますし、何よりなにかリスク事例がおきたとしても特に驚きません。
傍目から見ればすごく大変なことであっても、自分自身はそんなに辛いことにはならないんですよね。
もしよければ今回の内容についてみなさんもやってみてはいかがでしょうか。
すごく気が楽になりますよね。