目標工賃達成指導員との兼務〜加算と基本単価の面から解説〜

こんにちは、リュウです。

 

今日はこんな質問があったので取り上げていきたいと思います。

 

目標工賃達成指導員を配置したいけれども人員が足りなくなってしまう。

他の職種と兼務させたいけれども大丈夫かどうか知りたい

 

現場のスタッフ数はとてもキツキツということも少なくないので新しい職種を配置するのもひと苦労ですよね。

 

今回はそんな状況でどのように目標工賃達成指導員を配置するかということについて書いていきます。

 

兼務はアリ?という疑問について

 

結論から言うと、目標工賃達成指導員と他の職種は兼務できないこととなっています。

 

これは配置した際に加算が算定できるためです。

 

ただ、兼務とならなければ良いというなんともわかりにくいのが今回の答えです。

 

これは障害福祉サービス費の構造や職種によって違う業務への理解がなければなかなかわかりにくいところなんです。

 

以下から、その理由について見ていきましょう。

 

確認しておこう‼️目標工賃達成指導員ってなに?(復習1)

 

簡単にいうと、就労継続支援B型事業所で利用者さんが作業をした時にもらうのが工賃。

 

その工賃の金額をアップさせるための専門スタッフです。

 

専門スタッフとして工賃アップに向け作業をもらってきたり、単価をアップしてもらえるように交渉したり、他には利用者さんの能力向上を目的とした支援を行うことを仕事としています。

 

詳細に関しては別記事にて解説していますので以下の記事を参考にしてください。

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目標工賃達成指導員の他職種との兼務ができないのには前述したように「加算」を算定していることが大きく関わります。

 

加算の仕組みと考え方(復習2)

 

障害福祉サービスを提供することで事業所に入ってくるお金のことを障害福祉サービス費と呼びます。

 

そのうち運営するサービス種別として基本サービスを提供した際に入ってくるのが「基本単価」と呼ばれるもので、それに追加して提供したサービスや体制について算定されるのが「加算」です。

 

例として就労継続支援B型の場合を考えてみると、作業などの就労訓練を提供するために必要な人件費や事業所の家賃などはこういった基本単価で支払うこととなっていますし、食事の提供や送迎などをすれば別に加算が支払われていますね。

 

これら障害サービス費についても他の記事にて解説したことがあるので、詳しく知りたい方は下に貼っておきますので参考にどうぞ。

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このように加算は『基本サービス+α』を追加したことにより算定されると言うのが大前提なんですね。

 

加算算定における人材配置

加算は基本サービスに何かしらのいわば付加価値をつけることで算定できるとされていることはわかりましたが、もうひとつ大事なのが人員の配置についてです。

 

福祉サービスの提供にあたっては当然「人」が必要になりますね。

 

障害福祉サービス費については人件費としての支払い出しという意味合いが強くあります。

 

よく勘違いされていますが、食事提供加算なんかも、あれはあくまでも人件費という意味合いで支給されているんですね。

 

なので目標工賃達成指導員加算も人件費という意味合いが強いものなので、当然「専用のスタッフを置いてね‼️」という意味なんですね。

 

実際に専門スタッフとして人材を配置した場合には、どの程度のお給料を支払えるかが大事な指標になる‼️

目標工賃達成指導員の配置をすると単価は89単位が算定可能です(2020年6月現在)。つまり利用者さんの1人ひとりの基本単価にこの89単位が追加で支給されることになります。もし試算してみたいと言うことであれば実際に通所されている利用者さんの人数をかけてみましょう。そうすれば、実際の支給額を大体で算出できます。これから新しく目標工賃達成指導員として人を採用すると言う事業所の場合はこれら試算を参考に雇用条件を考えてみましょう‼️

 

報酬面でみた目標工賃達成指導員と他の職種との違い

ここまでの解説でもあるように、障害福祉サービス費の基本単価と加算によって配置されているスタッフがいます。

 

基本単価によって配置されている職は、管理者、サービス管理責任者、職業指導員、生活支援員など。

 

それに対し加算によって配置される目標工賃達成指導員は違うところからお金が出ていることになります。

 

なので、基本単価によって配置されている職種間においては兼務が可能なものもありますが、そもそも加算で配置されている目標工賃達成指導員はその相互兼務は行えないと言う形になるのです。

 

配置の仕方について

 

それでは具体的な配置はどうしたらいいのか、そんな声があったので実際の配置について考えていきましょう。

 

ここからは国や行政から出された資料を元に具体的な配置方法について見ていきましょう。

 

根拠となる行政文書の紹介

僕が今回集参考にした資料はこちら。

 

ちなみにここまで説明してきた解説については厚労省のQ&Aに記載された内容を説明したものです。

 

また、基礎単価と加算、目標工賃達成指導員と他の職種の業務時間を分けて考えるという方式は、宮城県がアップした資料を見れば具体的にわかると思いますよ。

 

配置する際のポイント

宮城県の資料を見てもわかるように、同じ人が基礎単価による職種の仕事と加算による職種の仕事を同時並行的にこなすのはおかしいという観点が前提となっています。

 

これを前提として、各職種配置における条件をみていきましょう。

 

目標工賃達成指導員の配置には以下のような条件があります。

・常勤、非常勤かかわらず1名配置(時間数として)

・前年の1日平均利用者数から考えて職業指導員と生活支援員、目標工賃達成指導員の配置が6:1

 

このような配置の基準がきちんと定められています。

 

また、他の職種については以下のような決まりがあります。

・サービス管理責任者は専らその業務に当たる

・管理者における業務はその特性から管理業務に差し支えない範囲であれば生活支援員、職業指導員、サービス管理責任者の業務を兼務しても構わない

 

つまりここの条件をみていくと以下のようなポイントがあることがわかります。

・目標工賃達成指導員は時間数で常勤1名以上になるようにし、支援スタッフは6:1になるようにする

・サービス管理責任者は専従、管理者は管理業務という特性から兼務はできない

・生活支援員、職業指導員は時間を分ければ目標工賃達成指導員の時間を専用にとって配置されることは可能

 

このポイントを守ってさえいれば現在いる職員でも目標工賃達成指導員として配置することは可能だということですね。

 

あくまでも兼務はダメ

最初に書いたように兼務はできません。ただ、時間をきちんと区切り同じ人が目標工賃達成指導員として決まった時間帯に動くことはできます。

 

兼務している場合、現場で支援していると時間の境界線が曖昧になってしまうこともあると思います。

 

が、そこはしっかりと従事する職種としての時間数を区切りなさいということですね。

 

上記ポイントの職業指導員や生活支援員のケースは兼務との境界が曖昧なのでそこは特に注意しておいた方がいいです。

 

そもそも実際現場で働いていると色々とあってうまく時間を区切ることって難しいものなんですよね。

 

なので可能であればきちんと専門の人をきちんと別に雇った方がいいです。

 

まとめ

 

今回は目標工賃達成指導員を配置するにあたっての兼務などについて解説してきました。

 

最後にもう一度ポイントをまとめておきましょう。

 

まずは障害福祉サービス費上の違いということで「基本単価」と「加算」という枠組みの違い。

 

そしてサービス費の考え方として人件費というベースが存在していること。

 

それから配置。これについては以下のような条件でしたね。

・サービス管理責任者は専従でその仕事中心で行う必要がある

・管理者は管理業務であれば支援員として働いていても行えるので生活支援員、職業指導員とは兼務可能

・時間を区切ることで生活支援員や職業指導員をしている職員であれば目標工賃達成指導員として配置してもいい

 

こんなところです。

 

サービス管理責任者や管理者は業務が管理・責任に関する業務ということであるため時間を区切ってしまえば毎日管理者・責任者が不在となる時間帯ができてしまうという観点から無理だという判断なのでしょうね。

 

まあ、当たり前といえば当たり前の話なのでしょうが、普段現場で働いている身からすれば見落としやすい点ですね。

 

充分気をつけていきたいところですね。

 

それではまた。

 

 

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