こんにちは、リュウです。
さて、今日も前回に引き続き支援について書いていきます。
※ちなみに前回の記事はこちら↓
こんにちは、リュウです。 今日は精神障がいの分野で10年働いて学んだ、支援上で最も大切な視点について書いていきます。 当たり前といえば当たり前、けれども忙しい毎日の中では見失ってしまうこと[…]
僕たちワーカーと呼ばれる職種は相談を受けたり調整したりするのが仕事とされていますが、それにあたって必要なのがコミュニケーション。
ただ、ワーカーだからといって誰もがコミュニケーションが得意ではないんです。
実際、僕も元々は得意な方ではないですね。
言いたいが言えない、聞きたくても聞けなくて結局確認不足で後々怒られることもありました。
今となっては懐かしい思い出ですが…笑
みなさんもこんなことないですか?
・必要なことだけど聞かれる方としては嫌かな?
・聞きたいけれども聞いたら嫌われないかな?支援中断しない?
・正直これ聞いて大丈夫?
形は違えどもどれも聞けない理由としてよく上がるもの。
聞くに聞けないという状況はあれども、僕らの仕事柄そんなこと言っていては始まらないですしね。
聞かなきゃならないのに、はじめのうちは本当に悩むことも。
ということで、今日は支援におけるコミュニケーションの中でも「聞く」について書いていきます。
「アウトプットが流行り」の今のご時世。
「話す」ノウハウはあるのに、「聞く」ノウハウについて書かれた記事が少ないんですよね。
案外コミュニケーションでは「聞く」って大事なことなんですけどね。
大事なことはちゃんと聞けるようになりましょ。
この記事は「聞く」初心者のための記事です。
当時の僕のように「聞く」が出来ない人が、少しずつでも聞けるようになるように書いていきます。
それでは以下から解説。
「聞く」に必要なこと
「聞く」理由を明確に持つことが一番大事です。
そして嫌なら相手は嫌だと言うので聞きたいことはしっかりと聞こう。
この考え方はとても大事なので覚えておきましょう。
「聞く」、「聞かない」の判断は初めはいりません。
それよりも必要なことを「聞く」ことが大事です。
もちろん相手への配慮は必要なので理由をきちんと説明した上で聞くことは大事ですが、嫌かどうかなんて相手が言わない限りは自分の憶測に過ぎません。
嫌かどうかなんて誰もわからない
今回、記事の序文でも上げた「質問されたら相手は嫌な思いをするのではないか」という疑問。
これはあなたが「聞きたくない」、「聞きづらい」ことを相手に転嫁しているだけです。
相手はどんな人かわかりません。
あなたが聞きづらいことでも快く教えてくれるかもしれないし怒り出すかもしれない。
相手を知ってこそ本当の配慮ができる
僕は最近聞きたいことはどんなに失礼かなと思っても聞いてしまいます。
もちろん、配慮として「聞く」理由は先に説明した上でですが。
相手の価値観として失礼と感じる人かどうかは話してみてわかることでもあります。
相手を知る前に完全に配慮することなんて誰にも出来ないですよね。
本人に聞かずに他人に聞くことについて
僕は「聞く」ことができるようになったので正確な情報を得られます。
一方聞けない人はどうするかというと、僕のように聞ける人に聞いてきます。
本人はなんと話していたか、どんな反応だったかと。
ただ、そんな情報って本当に役に立つのかと言うことです。
僕と本人との間の関わりの中で得られるもののうち、僕からの又聞きで聞いたことなんてほんの何割しか伝わらないです。
人間のコミュニケーションは多様
なぜ、何割かしか伝わらないのか。
人間のコミュニケーションは話す言葉だけでは伝えきれないものを、その場の空気感や表情、言葉のちょっとした抑揚などを通して詳細に伝えてくれるものだからです。
本人と実際に関わらないとこれらはわかりませんよね。
言葉の内容だけでも伝わる事実・記録はありますが、伝え聞いたものだけでは感情や思考、価値観などは伝わりにくいものとなることがあります。
なぜあなたは相手に「聞く」ことが出来ないのか
本人との関わりでなければつかめないこともあるにも関わらず、「聞く」ことをしない人。
これまで関わってきた人の中でも、相手に「聞く」ことが出来ない人はしばしばいました。
そんな人に「相手に聞いてみればいいじゃん」といっても結局は聞かない人が多い。
この記事のように自分で聞くことの必要性を説いてみても一向に聞くことが出来ないというのです。
そんな人達と話してわかるのは、彼らの「聞く」理由が明確ではないからということ。
聞けない本当の理由
あなたは必要なことを必要な時に、なぜ「聞く」ことが出来ないのか。
それはあなた自身が明確な理由を持ってその情報を得ようとしていないからです。
「今から聞くのは〇〇に必要だから教えてほしい」、「〇〇に必要だから確認したい」という理由が言えないということが1番の問題なんです。
だから、「相手はこの質問に対して嫌な思いをするのではないか」と「聞く」をしない理由を相談者である相手に転嫁してまで「聞く」ことをしないのです。
本当に相手の支援に必要な内容で聞くのであれば相手だって納得しますよね?
コミュニケーション能力の問題ではない
時折「聞く」ことが出来ない人の中には、自分のコミュニケーション能力の低さを理由に聞けなかったと話す人もいます。
ですが、聞けないというのはコミュニケーション能力の有無で決まるものではないです。
実際、僕のようにコミュニケーションに苦手意識を持つ人が「この人コミュニケーション、ヘタクソ〜」と感じる人でもしっかりと「聞く」ことができる人はたくさんいます。
コミュニケーションがヘタクソでも相手が納得する理由が簡単に説明できれば問題なく情報は「聞く」ことができます。
コミュニケーション能力がうんぬん言うよりは、もしかしたら失敗したくないという気持ちやめんどくさいという気持ちが裏では先行していませんかね?
日々、自分を見つめ直すことは必要です。見つめ直して今回の記事で書いたようにきちんと理由を準備できたら、案外かんたんに聞けちゃったってこともあります。
実習生でそういった人もいましたしね。
まとめ
今回は「聞く」ことについて1つのノウハウを書いてきました。
もう一度確認です。
これが大事でしたね。
聞けないと言う理由は自分の持つ気持ちを転嫁しているに過ぎないということも確認しておきましょう。
少なくとも、相手が言いたくないと意思表示したもの以外は本人が言いたくないことだとは断定出来ませんからね。
最後に1つアドバイスがあるとすれば、話し始めのときは緊張しているので「言いづらいことは無理に今は言わなくても良い」ことを伝えておくのも手ですね。
こうして伝えておくことで本当の意味で相手が言いたくないことを言わなかったという状況となりますね。
僕たちは日常の中で家族や友人たちと話している時は、「聞く」理由を求められることはありません。
だから普段では普通にできることなのに、仕事となると出来なくなってしまうんですよね。
仕事で「聞く」相手はよく知り得た人間ではないので、その分説明をして安心して話してもらうという普段では行わないステップが必要となっているのであって、誰しも「聞く」ことができる人だと思います。
まずはゆっくりとプライベートと仕事の違いを理解しながら実践していきましょうね。
それでは、また。