【就労継続支援B型】プログラミング学習と就労訓練は相性が良い

こんにちは、リュウです。

普段はNPO法人と就労継続支援B型の運営をしています。

今日はこんな質問からです。

事業所で新しくやれそうな作業を考えていてプログラミングとかパソコンでの作業を考えているんだけど、スタッフ自身がPC関係がよくわからないので教えようがない。専門の講師をお願いするにもお金がかかるのでうちの事業所は無理かも。

うちの事業所では2年ほど前からプログラミングの就労訓練をはじめました。

2年間もやっていると訓練としての有効性や作業への応用についてもある程度見えてきました。

ということで、今回は就労訓練としてのプログラミング学習の有効性と作業創出について書いていきたいと思います。

プログラミングを就労訓練として導入した結果

まずこの2年間でわかったことから書いておくと、就労訓練としてのプログラミング学習は有効であること。

そして2年では本格的なコーディングレベルまでは至らないものの、他のPC関連の作業は導入が出来るようになるということが分かりました。

訓練として導入する用途では、事業所で用いたサービス「Progate」が有効。

就労訓練として導入したもの

プログラミングの訓練として導入したのはProgate。

使用したのは元から事業所で持っていたPC2台で、途中から1台追加。

PCスペックはWindows10でインテルのCore i7、メモリは8GB 程度でストレージは1T弱です。

そんなにスペックがずば抜けて良いものでは無いのであくまでもお試しとしてのPCですね。

対象言語と環境構築

対象とした言語はHTML、CSS、Javascriptなどです。

WEBサイト作成の際に必要な基本言語を対象としました。

人によって行うスピードは違うので進行度はだいぶ違いましたね。

あくまでもProgate内でのコーディングにとどまっていたので、特段環境構築などはしていないです。

訓練対象と訓練の実施状況

参加したのはPCを最低限のレベルで使える人3名でした。

電源を入れたりキーボード入力したりは出来る程度。

1人ひとり能力は違いますが、能力に関してはみなさん大体同じくらい。

訓練は自分たちの作業が終わったり特段作業がない日に訓練として行ってもらいました。

とはいえ、訓練なのである程度優先的に行ってもらえるようにはしましたが。

実施にあたってスタッフも利用

冒頭のお悩みにもありましたが、事業所で何かを始める時に一番のハードルとなるのが「スタッフが経験したことがあるか」ということ。

ですが、コレはあまり関係ないと個人的には思います。

要は経験したことがないのなら経験すれば良いということ。

経験したことが無いというのは理由にはなりません。

ということで、訓練の実施にあたりスタッフも同じくProgateを使って学習。

先にあげた言語についてのコースは全て受講。

また、それ以外の言語もプログラミングの仕組みを理解するために学習しました。

他の言語としてはPythonやRuby、PHPなどをかんたんに終わらせておくカンジです。

その後は追加で別サービス「ドットインストール」で動画を見ながら追加学習。

ここで言うスタッフとは言うまでもなく「僕」です(笑)

就労訓練の結果

就労訓練をして2年ほどですが、流石にコーディングはきつそうです。

通所時間内で進めるのは限りがあること、他の作業などもあり集中して取れる時間が短いことなどが原因。

実際に何かを作ってみたのではなく経験が無いので厳しいというカンジ。

試しに作ってみようと思っていましたが、同時進行している別のPC作業を優先させたため今のところはまだ。

おそらく僕と利用者3名で取り組めば、かんたんなWEBサイトなんかは出来るかなと。

一方、コードを見てある程度何を書いているかという理解はかんたんに出来るようにはなったと。

当然、人間みな忘れる生き物なのでコードの暗記まではしていませんが、ググればなんとかなるので大丈夫かな〜という状況です。

訓練後の能力変化

PCを使用するための能力はだいぶ変わったかと。

まずイメージしたり理解できる範囲が大幅に変わりました。

これは訓練を通して自分たちで手を動かしどのような反応があるかという過程を見ることができたことが理由です。

以前までは話しても伝わりにくかったこともイメージと経験が穴埋めしてくれるといったカンジです。

また、もう1つの能力の変化は質問力の向上です。

元々質問はできる人たちではありましたが、プログラムを組む過程でのコーディングと動作のように「何がどのようにしたらこうなった」といった説明がより的確になりました。

これは訓練としてコードを書いていくと自然と「何をしたら何ができなくなった」というのが説明として必要になるため、それを繰り返しすることで自然と能力も上がっていったというのが理由かと。

他にもパソコンの全般的な操作能力が上がったり、自分たちでググるというのが当たり前になってきたのは良い傾向。

実際の作業への応用

さて、訓練はまだ途中ではあるもののPCでの作業は少しずつ始めています。

事務作業にクラウドソーシング、ブログ運営など様々。

他に画像加工の訓練等もしているので案外忙しいんじゃないかと思ってみています。

今後も作業として実際にやっていけるんじゃないかという状況のものもあるため今回はそちらもご紹介していきますね。

事務作業委託

この作業は元々はスタッフの業務でした。事業所連合が委託している清掃作業を行うにはシフト管理が必要になります。そのための清掃メンバーのシフト管理業務の一部を利用者の作業としています。この作業をしている人はプログラミングの就労訓練は受けていませんが、以前PC専門の学校で学んでいたことを活かして作業を行っています。

ブログ運営

利用者と僕とでブログの運営をはじめました(2つ)。1つは専門特化型ブログで、もう1つは雑記型ブログです。始めて数ヶ月、少しずつ記事を書き溜めてきてここ数週間でアドセンス広告の審査も通過しました。最初は収入は無いものの、他の作業に比べて好きな時に取り組めることやストック型の作業を行えるという意味では将来性はあるかなと思います。

クラウドソーシング

ランサーズやクラウドワークスに法人で登録、作業が無いときなどに利用者が自ら行えそうな作業を見つけて作業できるようにしています。作業内容としては商品・サービスに関するレビューやアンケート回答など。単価は安いものの全く作業がない時などはかんたんで手のつけやすい作業を自分で探せることは大きな利点です。また、単価や内容について色々と見られるため、自分の能力をどのような方面に伸ばしていけばいいかという方向性の模索にもいいかなと。

今後の受注予定作業

上記の作業以外にも今後受注を予定している作業は3つほど。

  1. 画像加工
  2. 映像編集
  3. WEBサイト作成

元々WEBサイト作成を目標にやってきていましたが、途中から色々と広がりましたね(笑)

画像加工は既に就労訓練をしており、今後は講師をしてくれているプロカメラマンのアシスタント業務を予定。

また、同じ講師からの仕事で映像編集の仕事も依頼が来ています。コレについては今後「Adobe Premiere Pro」等の編集ツールを使っての就労訓練も予定しています。

元から予定していたWEBサイト作成に関しても受注に向けて訓練を行っていきます。

WEBサイト作成に関しては画像や映像なども使う場面もあるため、今後はスタッフと利用者とでチーム編成。

WEBサイトのデザイン、コーディング、素材作成等の担当を割り振ればお互いに役割を持って取り組むことができますし、なにより自分の手に技術をつけることは今後の就労でも大きく役立つでしょうからね。

プログラミング学習を就労訓練へ

今回も大きく記事内容が広がってしまいましたが、結局のところ経験者がいなくともプログラミング学習は可能です。

実際うちの事業所でも僕も未経験ですが教えていますからね。

当然本職の人に比べれば弱小ですが、まったく知らない人以上には分かります。

それもProgateを通して勉強したからなのですが。

またプログラミングの学習は、「プログラムを書けるようになる」ということだけが「良いこと」ではないということも理解いただきたい。

PCの基本的な使い方、ロジック、コミュニケーション能力など様々な面で良い効果があると2年を通して学んできました。

なにより「無理かも」なんて考えるような内容に取り組んだことは本人の自信につながると考えます。

スタッフがわからないから教えられないではなく、スタッフも一緒に学んで教えあっていくというスタンスがこれからの就労訓練には必要だとも考えます。

僕らよりも若い利用者は増え、やりたい作業も自分が教えられる作業ばかりではなくなるのは目に見えていますから。

もちろん、冒頭にあったようにコストをかけられない事業所も多くあります。

ただProgateなら比較的安価で始められ、ダメなら解約もできます。

※ちなみに法人契約なら1,480円/1人で、5名単位で申し込み可能。もし難しいようなら個人契約であれば980円/1人で契約可能なので対象者が少ないうちはこの方法で使うのも良いかもしれませんね。もちろん個人契約は法人ではできないのでまずは個人の取り組みとしてスタッフがやってみるなど。

最初から何もせずに諦めるよりなら就労訓練としてのプログラミング学習を初めてみることを僕はオススメしますね。