今日は定員超過減算についてのお話です。
こんにちは、リュウです。
普段は就労継続支援の管理者兼サービス管理責任者として働いています。
今回の記事では上のような質問を受けることがあるので、それについての記事を書いていきたいと思います。
定員超過をしたら減算の対象になることもある
普段から通所している人数が少ない場合は心配は要りませんが、段々と利用者数が増えてくると気をつけなければいけないのが利用者数の超過。
大枠としては2つ。
1日あたりの利用者数の超過
過去3ヶ月間の平均利用者数における超過
これらについて注意が必要です。
また、これに事業所の定員規模による違いも一緒に確認が必要です。
そして、これらの基準に照らし合わせて超過が認められたときに、通常の所定単位数の70%を算定することとなります。
1日あたりの利用者数の超過
2つある利用者数超過の基準のうち、1日あたりの上限を定めているのがこの枠組み。
具体的内容としては事業所規模によって数値が変わります。
定員50人以下の場合は当該定員の150%の数
定員51人以上の場合は当該定員から50を差し引く→125%に75を加えた数
これらを超過した場合に人数超過とされます。
例えばうちの事業所の場合は定員20名。
ということは、その150%の人数は30名。
なので1日の利用者数が30名を超えた場合に超過対象となります。
過去3ヶ月間の平均利用者数の超過
もう1つが過去3ヶ月の1日あたり平均利用者数を定めている枠組みですね。
これについても定員規模によって数値の違いがありますので注意です。
平均利用者数が定員の125%の数
定員が11名以下の場合は定員の3を加えた数
ここでも定員20名のうちの事業所の場合で考えてみましょう。
125%であれば25名となりますね。
ということで、過去3ヶ月の1日平均利用者数が25名を超えれば超過対象となります。
超過の場合は所定単位数の70%を算定
1日あたりの超過と過去3ヶ月間の1日平均利用者数の超過。
ここまで書いてきたのでこれら2つの考え方は分かりましたよね。
超過した場合には減算の対象となることはすでに記載済みです。
では、超過したときの減算はどうなるかということについても。
文書内では以下のように記載されています。
実際に運営しているとわかるとは思いますが、このブログはあくまでも初心者のためのブログ。なのでわかりやすく以下の様に書き換えますね。
このようになります。
ということで具体的な数値を確認しましょうか。
配置基準7.5:1で定員20名の事業所、平均工賃額が1〜2万円の事業所で障がいサービス費の所定単位数は589単位/日。これの30%減ということ。
減算適用となった場合には単位が412単位/日になってしまいますね。
これは事業所としてはとても困るところ。よく確認しておきましょうね。
自分の事業所に当てはめてわかりやすい基準へ
ここまで定員超過となる基準のお話、超過による減算される単位数についてのお話をしてきました。
書いてきた内容を読んでみてもわかるように実際に自分たちの事業所に当てはめて考えるとわかりやすくなりますよね。
業務中に「定員の150%が…」なんて考えるだけ無駄ですし、そんな数字見るだけでやる気が削がれます。
なので自分たちの事業所の基準をあらかじめわかりやすく設定しておけばいいです。
例えばこんなカンジ
「〇〇事業所の定員超過の基準」
1日あたり30名を超えていないか
過去3ヶ月間の1日平均利用者数が25名を超えていないか
超えたら30%減らされる→単価412/日(本来は589/日)
こうしておけば基準を知らない人も計算しやすくなりますし、守らないとどうなるかもわかりやすいかと思います。
僕たち管理者やサービス管理責任者だってどうなるかわかりません。
僕たちがいないと事業所が回らないのではその事業所は終わります。
特に今年のような新型コロナウイルスの影響が広がっている状況なんかだとありえないことでもないですしね。
定員と登録者についての確認もしておこう
ちなみに冒頭であげたような質問の際に「通所したい人がいるので受け入れたい」という部分について最後に確認です。
定員というのは1日あたりその事業所を利用できる人数のこと
登録者というのは利用のために契約している人数のこと
このようにあくまでも定員は1日当たりで受け入れることが出来る人数というだけで、登録はそれ以上にしていても問題はありませんよね。
なので例えば「週3日利用の人」と、「週2日利用の人」とがいればうまく曜日を調整できさえすれば定員超過は改善できるので問題にはならないかと思います。
全員が全員、毎日通所する人ばかりでは無いですからね。
利用者さんと相談しながら調整していければいいですよ。
まずは利用につなげて生活の改善から始めていくのは必要な支援ですしね。
「定員と登録者」についての記事はまた別記事でご紹介していきます。
それでは、また。