こんにちは、リュウです。
今日はこんな質問からです。
こういった質問は、見学の時や体験利用をしたときなどによく聞かれる質問です。
利用希望者だけでなく他事業所スタッフからも聞かれる質問です。
案外多い質問なので今回の記事は精神科デイケアとの併用についての記事を書いていきます。
精神科デイケアと併用は?
結論、精神科デイケアとB型事業所の併用はできます。
実際に僕の事業所でも併用している人もいますし、段階的にB型通所数を増やしていきフル通所になった利用者もいます。
精神科デイケアって?
精神科デイケアは精神疾患を治療中の人たちに対して、グループでの活動などを通して生活に必要な能力の(再)取得を支援するサービスです。
B型も同じように通所してくる利用者に対して生活・就労に関する訓練をしますよね。
が、精神科デイケアはあくまでも医療サービスであり、B型は障がい福祉サービスです。
治療の一環という位置づけで、主治医からの利用の処方箋がなければ利用できないことになっていることもB型とは違いますね。
実際の併用例を紹介
うちの事業所では22名登録のうち10名が精神科デイケアをつかっていました。
今回はその方たちが実際にどのように利用してきたかを紹介します。
例1,週1日の通所してくる人
現在60代となった男性利用者は、うちの事業所の初期から利用している人。
最初はもう少し利用はしていたようですが、加齢とともに体力の低下などが見られるため現在は週1回まで利用は減りました。
週1回でも通所できるのは「まだやれる」という励みになると本人は話します。
B型で得られるのは工賃だけでなくやりがいやプライドなどもなのだとつくづく感じさせられます。
例2,週4日通所してくる人
もとは週2日利用、それ以外は精神科デイケアを利用していました。
1,2年ほど前から新しい作業がどんどんと増え、外での仕事など自分の興味が湧く作業が準備されたことから通所日数を1日増やしていました。
今年からは更に1日通所を増やして週4日の通所となり、70代でプログラミングやブログ運営などの新しい作業に挑戦を始めた。
年齢を減るごとに通所頻度は下がる人が多い中、こういった新しい作業に興味が湧き通所回数を増やすというのは何歳になっても気持ちが大事だなと感じさせられますね。
例3,週5回の通所してくる人
この事例は数件あります。
どのケースも今では週5日の通所ができていますが、精神科デイケアからの移行は様々でした。
その中でも印象深いのは精神科デイケアでは週1日通所するのがやっとだったり、ほとんどこなかったりした人がB型には毎日通所してくる用になるというケース。
色々な理由がありますが、レクやグループ活動自体が合わないという人もいてかえって精神科デイケアでは支援しきれないニーズでした。
段階的に日数は増やしていきましたが、本人の納得が支援には大きな影響を与えるのだと感じさせられることが多かったですね。
精神科デイケアとの併用のメリット・デメリット
併用は可能で僕の事業所では実際どのようなケースがあったかを書いてきました。
ここからは併用していくことで利用者にとって良かったこと、悪かったことも書いておきます。
上げればキリがないので今回は3つずつにしておきます。
・相談できる先が増えた
・規模の違う集団に所属できるの
・色々な側面で評価をしてもらえる
関わる機関が増えるので、相談できる先は増えます。
また、機関ごとの規模にもよりますが精神科デイケアの場合、定員が多いところもあるので比較して定員が小規模なB型の事業所だと関わる人が少ないので良い場合もあります。
医療面、就労支援の面からの評価が行われることで、現在の自分に対して客観的に評価しやすくもなります。
・医療面、就労訓練面からでアドバイスが違うことがある
・日によって2ヶ所を行ったり来たりするのでメンタル的に疲れる
・2ヶ所の利用の仕方について調整を要することが多くなることも
デメリットはメリットの裏返しのようなカンジですね。
関わる機関が増えれば支援スタッフの立ち位置も違うので時折アドバイスの方向性にずれが生じることも。
それぞれの立ち位置について利用者自身が理解し意識して話を聞けているかどうかが大事になってきます。
また、日によって通所先が変わるのはルーティンを形作りにくくなるので案外負担もあります。
利用期間が長くなってくると「自分はこっちのサービスがいいな」という気持ちが出てくるのも特徴で、これに関しては再調整が必要になります。
まあ、調整に関しては併用していなくともいずれは必要になりますけどね。
不安ならまずは併用からはじめてみるのも手
ということで今回は精神科デイケアと就労継続支援B型の併用について書いてきました。
僕自身はこれまでの支援から考えると併用はできるので可能であれば一度体験してみてもいいと考えています。
すでに就労へ一直線と考えている人はいいのですが、そうでなく不安などがある場合は生活が維持・継続できることが重要ですからね。
支援スタッフとしてもこの記事で確認した上で、どういった選択が本人にとっていいのかということを話し合って決めていければいいですね。
それでは、また。