こんにちは、リュウです。
この記事では障害福祉サービスについて学んでいくためのステップについて解説します。
福祉業界ではいろいろな職歴を持つ人達が中途で入ってくることがあります。
うちの事業所でも「運送」に「営業」、「エンジニア」に「コンビニ店員」等など。
そういった人たちが、イチから福祉について学んでいくというのは大変なもの。
そこで今回の記事を通して、サービス提供に必要な知識を体系的に学んでいくためのステップを確認してほしいと思い書きました。
現役で働いている人たちも確認のために使っていただければと思います。
障害福祉サービスについて学ぶための具体的なステップ
まずは、わかりやすいように始めにステップを書いておきますね。
- 大枠を把握する
- 法律について学ぶ
- 省令等について学ぶ
- 具体的な支援方法など実務について学ぶ
こんなカンジで段階を踏んで学んでいくと、わかりやすいです。
ステップがなぜこのようにしたほうが良いかということをいかから書いていきます。
大枠を把握する
まずは大枠を把握するところから始めることをオススメします。
これは障害福祉サービスのみならず、他の学習でも同じことなのですが…
何でも大枠把握は必要なもの
人は理解するにあたり前提となる理解が必要となります。
全く他分野の本を読んでもわからないものですよね?
これは前提となる知識・経験・イメージが無いからです。
なので最初は全体をざっと見ておく程度でいいんです。
ちなみに、障害福祉サービスの大枠把握には「【今さら聞けないという人へ】現役の管理運営者が障害福祉サービスの構造を解説します(大枠を理解しよう)」がオススメです。
・ぼくらの事業所ってどんな風に回っているのかな? ・支援で忙しいから事業っていわれてもイメージできない ・自分も障害福祉サービスを提供したいけど、どうしたらいい? 障害福祉サービスはどれも同じような仕組みで運営されてい[…]
※順番に勉強してく際には後々閲覧するページですので、順番に見ていきたい人は上の記事にリンクからとぶ必要はありません。
全体を把握してそれから詳細へ
全体をざっと見て、「こんなカンジなのね」と把握。
その後は「なぜ?」という部分を補うために詳細を学ぶわけです。
そうすることによって全体の相関がわかることもありますからね。
大枠把握で自分がどこまで学べているかがわかる
「自分が何について学んでいるのか」、「あとどのくらい勉強が必要なのか」。
それを見失うと、ゴールの見えないマラソン状態なので人は嫌になります。
結果、最後までやりきることのできないままになるわけですね。
これまで長く福祉業界で働いてきた人にとっては詳細から学ぶこともアリですが、そこまで自分が優れた人でないと感じるのであれば「大枠把握→詳細へ」の流れでやっていったほうが良いです。
当然、僕も優れた人ではないのでそうしていますし、それによって管理運営ができるようになりました。
法律について学ぶ
大枠についてざっと確認したら、次は法律について学びます。
みなさんも知っているとは思いますが、日本には法律がありますよね。
そのうちで一番なのが「憲法」なわけですが、次に大事なのが法律になってきます。
僕らの福祉サービスの多くもこの法律によって提供できているわけです。
根拠となる法律
そうした法律によって提供されている多くの福祉サービス。
これらには、根拠となる法律があるわけですね。
具体的には旧法「障害者自立支援法」であり、改正後の「障害者総合支援法」でありますね。
これら根拠法について知っておくことは当然必要なわけで、今後障害福祉サービスについて学ぶときは避けては通れないものとなるので、まずはここをおさえます。
関係する法律
また、根拠法の他にも関係する法律は数多くあります。
障害者基本法に障害者虐待防止法、障害者差別解消法に社会福祉法なんかもありますよね。
障害種別ごとに身体・知的・精神などから名前が始まる法律もあります。
その他にも児童に関する法律などもあるのでそうした関係法はおさえておく必要が出てきます。
ただし、最初からそれらを学ぶのは大変なので必要な時に必要な分だけ学べばいいです。
省令等について学ぶ
いくら日本が法律で物事をすすめるにしても、法律を単体でそのまま使うことは難しいですよね。
もっと具体的にわかりやすく書かれているものが必要になります。
そのために、省庁からは「省令」などが出されます。
障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの実施にあたっても出されています。
調べる際には厚生労働省で準備した法令等のデータベースサービスがあるので、それを活用しましょう。
※ 参考データベース:「厚生労働省法令等データベースサービス」
省令などは色々な事例から生まれる
省令などを実際に見てみればわかりますが、実際に現場で行っていることに対して出されます。
もしくは、今後想定される対応についての基準なども一緒です。
なので前段階での法律を学ぶステップよりは具体的でわかりやすいと思います。
また、実際に現場で起きている問題に応用できる内容もあるためここのステップは大事なんですよね。
ポイントは共通点を見出すこと
省令について学ぶと事細かに書いている部分があります。
実際に〇〇という事案について、□□といった対応をせよ的なカンジにです。
当然その事案についてはそのように対応するというのはわかります。
が、それって他の事案にも共通する視点・考え方が使われていたりもします。
なので、省令などについて学ぶときはその事案への対処について学ぶというよりも、どのように省庁が判断しているかと言った視点を持って学んでいくと応用が効くようになります。
ポイントは共通点です、覚えておきましょうね。
具体的な支援方法など実務について学ぶ
ここまでくれば、後は実践で学んでいくこととなります。
自分の職種によってすべき業務は違いますよね。
それらを法律・省令等に基づいてどのようにこなしていくかを学んでいくわけです。
実際の業務を通してですね。
支援方法について
支援方法はサービスの提供にあたって最も大事です。
根拠法ではどのような役割を自分たちの事業所は持っていて、省令によってどのような判断でサービスを提供するのかを学びます。
それを現場でどのような形にしていくかを考え、実践し、定期的に確認し改善していきます。
僕は相談職なので例えば相談援助スキルと法律・省令をどのようにミックスして支援していくかを考えています。
事務仕事について
事務の仕事といえば、一見難しい法律とは無縁のように思う人もいます。
が、それは違います。
障害福祉サービスの事業所でもそれ相応に会計基準というものはありますし、処理の仕方に省令が関わってくることだってあります。
また、支援スタッフが普段つけている記録なんかは支援だけでなく事業所運営にも大きな影響を与えることだってあります。
事務の業務においてもサービスについて学んでおくことはとても大事なんですよ。
研修
支援、事務いずれに関しても実践で学んでいくステップではあります。
が、定期的に振り返りや新たな学びは必要なもの。
そのためには自分自身の努力だけでは補いきれないものもあります。
なので、研修があるわけで法人内外問わずに存在するわけです。
研修がすべて素晴らしいとは言いません。
が、時には本当に大事な研修というのもあるのでそれは外さないほうが良いですよ。
グループワークとかは嫌いな人も多いですけどね(笑)
まとめ
ということで、今回は障害福祉サービスについて学ぶ際の具体的なステップについて書いてきました。
もう一度、書いておきましょうか。
- 障害福祉サービスの大枠を把握する
- 法律について学ぶ
- 省令等について学ぶ
- 具体的な支援方法など実務について学ぶ
このように学んでいくと、完璧にまではいかないまでもある程度は自信を持って仕事ができるようになります。
ちなみにうちの事業所での新人研修はこれと同じステップで展開しています。
コツコツとやっていくことにはなりますが、福祉現場で使われる知識・スキルはプレイベートでも役に立つようなものがたくさんあります。
業務以外でも学びは活かせるので是非ステップを踏み、着実に身に着けていきたいですね。
※もし現場で実践のステップに入っているのに、色々とうまくいかないのであればそれは前段階がうまく言っていないと考えたほうが良いです。実際に僕もそんなことがあり、法律・省令などを見返してやり直してみたらうまく言ったことも色々とありますので。